第23課 あなたのナレーションは本当にお上手ですね2005年09月06日 20時54分16秒

オープニングコントでは、金子と熙寧が盛り上がっていました。どうやら二人とも誕生日が同じ1月17日とのこと。ところがその前振りとは全く関係なく、「中国語が上手」というネタでコントが繰り広げられます。確かにこの番組、スキットでも陳老子のコーナーでも、やたらと誕生日ネタが多いのですが、二人の誕生日の一致にはいったいどんな意味があるのでしょうか。

コントでは盧思小姐と金子が掛け合い漫才をやっています。盧思小姐が金子に向かって指を指しながら「にーだはんゆーしょうだじぇんはお(あなたの中国語は本当にお上手ですね)」と言えば、金子はその中国語がわからずに盧思小姐を指で指してオウム返しに「にーだはんゆーしょうだじぇんはお」と答えます。盧思小姐は身振りも加えて繰り返し「ぷーぷーぷーぷー、にーだはんゆーしょうだじぇんはお(違う違う、あなたの中国語は本当にお上手ですね)」と言いますが、金子も繰り返し「ぷーぷーぷーぷー、にーだはんゆーしょうだじぇんはお」と言い返します。そのやりとりにたまらず熙寧が「お二人とも中国語が本当にお上手ですから!」と口を挟みますが、二人の愉快なやりとりは止まるところを知りませんでした。

陳老師の教室でも愉快なコントが繰り広げられます。金子の中国映画デビューを応援するために、陳老師がプロフィールを作ろうとします。体力検査と称してスタジオを二人で走るほか、習字、歌唱力、演技力のテストが行われます。演技力のテストでは、宝くじが当たったシーンを金子が演じるのですが、リアクション芸人でもしないような大根振りでした。今回は中国語ではたくさん褒められていましたが、その分役者生命が短くなったのではと心配してしまいます。

スキットは、いよいよヒロインの日本帰国を翌日に控え、盛り上がってきています。ヒロインと青年とが、今回は久し振りの二人っきりのデートで、東京工科大学キャンパス、じゃなかった中国のどこかを歩いています。ヒロインは青年から愛の告白を得ようと、今まで以上に流し目を多用したり、なかなか告白しようとしない青年に対してすねてみせたりしています。しかし何だかんだ言って今回最も盛り上がっていたのは、ナレーションの陳涛さんではなかったでしょうか。実況説明だけではなく「がんばれ 王京生!」と青年を応援しています。青年は「美樹… 君…」と切り出しますが、次に彼の口から出た言葉は愛の告白でも何でもなく、「君の中国語はほんとにうまいなあ」でした。ここで陳涛さん、口調もがらっと変わって強い怒りを込めて「いくじなし!」そして、今日のキーフレーズという最も重要な場面で、今までになく投げやりに「じゃあ今日のキーフレーズどうぞ」と吐き捨てるように言っていました。

しかし直後にもう一度盛り上がります。青年は「日本語?僕もできるよ」と言い、「あい……」と言っています。バックにはムーディーな音楽、心の中で「あい……“してる”?」と一人で想像し、期待して彼に流し目ビームを浴びせながら微笑むヒロイン、「もしや!?」と興奮するナレーション。そこで青年の口から出たのは、「あい… あいうえお!」。ヒロインが激怒してその場を立ち去るとともに、ナレーションでも「咳(あい!)」という感嘆詞が続きました。

金子、熙寧、盧思小姐のコントの後半では、再び宝くじの演技を見せた金子に対し、盧思小姐が「だめだめ 私がやってみせるわ!」と演技を披露します。確かに盧思小姐の演技のほうがいかにもという感じです。演技を披露した後に、金子と熙寧から拍手を受けた盧思小姐、得意げに胸を張ったのですが、この瞬間、服が破れんばかりに乳が張り出しておりました。もっともいわゆる「おっぱい星人」でない私にとっては、だからどうだという訳でもないのですが…。

発音コーナーでは、「liとri(の違い)はわかったんですよ」とのたまう金子に陳老師が心配し、「liとriはうまくできるんですか?」と問いただしたところ、金子はいつもと違って「いや、自分ではあんまり大口は叩かないようにしてます」と弱気になっていました。テキスト9月号での激烈な投書を気にしたのでしょうか。

aminの中国歌のコーナーでは、「中国ですごく代表的な女性歌手」の曲が紹介されました。彼女曰く「日本で言えば山口百恵さんみたいな存在」とのことです。そういえば山口百恵の誕生日も1月17日。冒頭で出てきた金子と熙寧との誕生日の会話が、ここで見事につながったということですね。

第24課 最後の講義だというのに2005年09月12日 23時50分04秒

この回は特別バージョン

オープニングのタイトルバックにやられてしまいました。「今日は謎の花びらが舞わないな」と思いながら観ていたところ、意表を突いたタイミングで花びらが舞ってきたのです。この番組の「謎の花びら」を気にしながら観ている視聴者がどれくらいいるのかわかりませんが、ここに間違いなく衝撃を受けた人間が一名います。おかげで記事の冒頭のバナーも、今回だけの特別版を作成せねばなりませんでした。

いつもの形式での番組は今日が最後になります。コントでは熙寧が張り切って、いつになく関西弁丸出しで単語を紹介しています。盧思小姐は盧思小姐で、張り切って乳の露出とボリュームを両立させた格好で登場します。

陳老師の教室も今日が最後です。「さて、今日はすごいことになっています」と陳老師。教室には山田、クリスティーヌ、ボブのマネキン3人衆が正装で勢揃いしています。最後のお別れパーティーを開催するという粋な計らいです。

マネキンに料理をさせたり茶を入れさせたり雑巾がけをさせたりした後、「その前に写真を撮って記念にとっときましょうね」ということで、撮影者として指名されたのはなぜかカメラを持っていたボブ。送り出される立場にもかかわらず、記念写真に写ることができないというのは、よほどボブが嫌われ者だったのでしょうか。そんな心配を誰も気にせず、陳老師、金子、山田&クリスティーヌ夫妻が4人で並びます。しかしできあがった写真には、なぜかしっかり撮影しているボブの後ろ姿が写っていました。

スキットも今日で最終回。ヒロインが日本に帰国するためにバス停で友人たちに見送られます。王青年とヒロインはお互いを見つめるのですが、切なそうな表情の王青年に対し、ヒロインはなぜか薄笑いを浮かべて色目使いに王青年を見ています。そういえば結局最終回になっても、この二人がいったいどこまでの関係になったのか、そもそもヒロインは誰と上海に行ったのかなど、謎を残したまま終了ということですね。

最後のほうで「じぇんごうぱんよう!」というナレーションがあるのですが、テキストでは「なんて友達がいがあるんだ!」と訳しているのに、番組では「気がきくこと!」と訳されていました。意味的には前者だと思うのですが、なぜ変更されたのでしょうか?

コントの後半では、何と盧思小姐の乳の谷間を上から眺めるアングルの映像がありました。その直後には盧思小姐、テーブルを拭く際に乳が揺れ弾んでいました。最後の最後でものすごいサービスをしてくれますね。とはいえいわゆる「おっぱい星人」でない私にとっては、どうせサービスしてくれるのだったら、番組のコンテンツを増やすとか下期も撮り下ろしの講座を続けるとか、もっと他のサービスをしてくれたほうがありがたかったりもするのですが…。

発音コーナーは金子の最終試験です。にもかかわらず、しょうもない表記ミスを犯し、挙げ句の果てにはアクセント記号を文字の上でなく文字の間に書くという信じられないミスをしでかし、4問中3問も間違えていました。陳老師も対応に苦慮したのでしょうが、結局「でもまあ実践の中で勉強するというモットーで仮免あげましょう!」と宣言します。テロップも派手派手しく「祝!金子ハスラー仮免取得!」。強引さにもほどがあります。

最後の最後につまらないミスをしたのは金子だけではありません。ラストのコントにどんでん返しがあったのですが、そこで熙寧、盛り上がる台詞を思いっ切り噛んでしまいました。本当にこれが最後の教室なのかと、未だに実感がわかないのです。

キーフレーズ特集 謎の爆乳美女の正体は2005年09月19日 23時48分12秒

今回からは「総集編」ということです。オープニングでいつも登場していたタイトルもなく、登場人物の紹介がいつもの如く、「金子貴俊」「張熙寧」「盧思」「陳淑梅」と続き、その後に「キーフレーズ特集」という表示が出てきました。

今日はスタジオではなく、ちゃんとしたバーの店構えのセット(あるいは本物の店?)が使われています。バーのマスターは熙寧。今日は台詞がすべて中国語ということで、演技も滑舌も生き生きとしています。普段どれだけ日本語、というか日本の標準語に苦労していたのかと思ってしまいました。

今までのスキットの振り返りが、第1課第2課第3課第6課第7課と続き、舞台はバーに戻ります。そこに一人の女性客、しかも爆乳美女が現れびっくり仰天しました。しかし私の驚きはここで終わりません。声と名前を聞いてまたもやびっくり仰天!この爆乳美女こそが、今年のスキットのナレーションを半年間勤め上げた陳涛さんではないですか!もっとも、数年来この番組を欠かさず観ている方によれば、彼女は2002年度の「中国語会話」にも出演していて、そんなことは中国語学習者やおっぱい星人の間では既に周知の事実とのことでした。道理でいわゆる「おっぱい星人」でない私が知らないわけです。

驚いているうちに、スキットの振り返りが第10課第15課第17課と続き、再度バーのシーンに戻ります。熙寧、手相を見るふりをして陳涛さんの手をやたら握ったり触ったりしています。合コンの席上でしばしば男性が見せる、一歩進んだアプローチを絵に描いたように見せてくれました。そんなことをしているうちに、恰幅の良いおっさんが客として来たのですが、彼こそスキットの「謎の男」、Kマンこと殷秋瑞さんです。陳涛さん、熙寧ではなくKマンにやたらと興味を示しています。おっさんフェチという設定なのでしょうか。

スキットの振り返りが第11課第14課第18課と続き、バーでは陳涛さんがだんだん「今年の年収100億の独身社長」と吹聴するKマンに惹かれてきました。嫉妬する熙寧は怒って、Kマンの注文したカクテルに、醤油だの胡椒だのを混ぜてしまいました。

さらに第9課第12課第13課と振り返りが続いたところで、バーのKマンの携帯に、妻から怒りの電話が入りました。おっとこの電話の声、盧思小姐ではありませんか!結局「独身社長」というところにだまされたことに気付いた陳涛さん、怒って店を出てしまいます。

最後のスキットの振り返りは第21課第24課。おや?第24課のはずなのに、スキット終了後に「第7課」と紹介されています!前回に引き続き、テロップも最後の最後でミスをしでかしたということでしょうか。

ラストは熙寧が軽く次回予告をして終了しました。ちょっと待った!オープニングでしっかり名前の出てきた、当番組の主役の金子と陳老師、姿も声も全く見せなかったではありませんか!

前期特集編 陳老師はどこに行った?2005年09月26日 23時58分47秒

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いよいよ前期の講義もこれが最後です。後期はほとんどの部分が前期の再放送ということで、事実上今シーズン最後の番組と言えるかもしれません。謎の花びらが舞う中、「前期特集編 中国語でマダムをもてなそう!」というタイトルに続き、いつもの如く「金子貴俊」「張熙寧」「盧思」「陳淑梅」と紹介があるのですが、今回は同時に盧思小姐のナレーションと日本語訳のテロップが流れました。

まずは金子と熙寧が登場です。熙寧は一人で中国語だけを喋っていた前回と違い、日本語だとやはりとちってしまいますね。まあしかし、「金子さん、そんなことゆうてる場合じゃないでしょ」など、コテコテの関西弁は立派にこなしていました。因みに少し後では、熙寧につられたのか、金子も台詞をとちっていました。

金子の中国語の実力が伸びたというトークを二人で交わしていたのですが、金子が「(力が)いやもう伸びたねー、だいぶここも伸びたね、見て」と唐突に自分の毛の裾を見せ付けています。この直後に映像がカットされていたのですが、どうせだったらこのシーンもカットしてしまっても良かったのですが…。

それはさておき、今回は盧思小姐から熙寧を通じて金子にビデオレターが届き、「中国語を使って私をもてなすこと!」という指令が下されます。どうでもいいのですが、この時の盧思小姐の服装、第24課と同じですね。金子と熙寧の服装は、第24課と違っていましたが。

盧思小姐からの中国語の指令を金子が無事理解してこなせるように、助っ人が次々と登場します。って、これだと「金子の力試し」というよりは、今までの陳老師の教室での授業の延長みたいですね。というわけで、最初の助っ人は、スキットの日本人ヒロインの林小姐でした。しかし彼女、日本人という設定のはずなのに、登場時に「はーい!」と言った以外は一切日本語を口にしませんでした。この後出てくる助っ人が日本語を駆使していたのに比べれば、やや違和感を感じてしまいます。それはさておき、林小姐の指導は「お部屋を飾る!」という内容なのですが、そこでなぜか盧思小姐が赤いチャイナドレスを着て乳を強調する角度のスナップショットが映し出されます。

次は餃子を作るコーナーです。ここで金子、「セロリと牛肉の餃子をつくれっつってね、準備がしてあるわけないじゃない。(ふと目の前に食材や食器が置いてあるのを見て)うわ!準備してあった!びっくりこれ!」と、見え見えの演技をします。なんか今回の金子の力試しが、すべてシナリオに則って展開される演技に思えてしまい、正直なところ少し引いてしまいました。

餃子を作るときの助っ人は、スキットで唯一見せたかっこいいシーンが餃子作りだったという、老け顔学生の李文明です。スキット同様餃子作りに熱心ですが、本職が教師で、しかも今年4月~6月にはNHKラジオの「中国語講座」を担当していたということもあるのか、金子に中国語を理解させようとする姿も密かに熱心でした。しかしそれにしても金子、餃子の皮にあんを入れ過ぎです。たしなめられても最後には「そんな形は悪くないよ!」と、いつもの如く強気に出ています。因みにこのコーナーでは、「餃子の皮をつくる!」「餃子の餡をつくる!」「餃子を煮る!」と、盧思小姐のサービスショットが3回も登場しました。いわゆる「おっぱい星人」でない私にとっては、餃子以前にお腹がいっぱいになりそうです。

最後には、客人をもてなすマナーを金子が学びます。「中国語でエスコート!」というタイトルで、また盧思小姐のサービスショットが登場します。助っ人は最後に残ったスキットの王青年です。相変わらずエロ爽やかな笑顔で登場です。それにしても、スキットでは日本語を「あいうえお」しか知らないという設定だったのに、今回は殆ど日本語で喋っています。しかも言葉のメリハリや、身振り手振りも付いていて、そこらのサラリーマンのおっさん連中よりもよほど上手いプレゼンテーションを披露してくれます。因みに先日たまたま彼の卒業論文をネットで見つけたのですが、これまた非常にわかりやすい日本語の文章で感心した次第です。

それにしても金子、王青年がやたらと気に入ったのでしょうか。「さすが女心をわかってますねー」「いやいやいや!金子さんもっとうまいんじゃないですか!」などと愉快な会話を交わすばかりか、「いつまで手握ってるねん」とツッコミを入れたくなるくらい長い時間握手していました。測ったところ、初対面の挨拶時に7秒、もてなす練習の1回目に何と19秒、練習の2回目に11秒、最後のお礼の時に6秒という長さでした。最後の握手の際には感動のあまりなのか金子が王青年に抱きつくのですが、画面の端にさりげなく薔薇の花が映っていたのは何かの暗喩でしょうか?

そう思いながら、いよいよ盧思小姐がもてなしを受けに登場しました。金子、盧思小姐との握手の時間は13秒なのですが、途中でお互いの指と指を絡めるなど、こちらもかなり大胆な行動をとっておりました。そしてこの後、金子が今回最も真剣な表情を見せます。自分たちが作った餃子を盧思小姐が食べるときに、横で反応を伺っています。いやいやそこで真剣な表情を見せる前に、それまでに何度も真剣になるところがあったでしょうに…。

最後に盧思小姐が金子のもてなしを褒め称え、「今日からあなたは本物の紳士よ!」と宣言します。そして熙寧、林小姐、李文明、王青年に囲まれて祝宴が開かれ、幕を閉じました。ちょっと待ってください。前回の放送で登場したKマンと陳涛さんを加えても、あと1人足りないではありませんか!そう、半年間番組を取り仕切り、金子をここまで育てあげ、この日の金子の成功を恐らく誰よりも喜ぶであろう陳淑梅先生。なぜあなたがここにいないのですか!一視聴者の立場からしても、半年間中国語を教えてくださっただけでなく、番組自体を愉快なものにしてくださった先生がラストに登場しないことには、こちらの気持ちも収まりません。ひょっとしたら、金子の卒業試験の内容がテキストと全く異なったこともあり、番組方針を巡ってスタッフと何かいざこざがあったのではないかと邪推すらしてしまい、どうも今ひとつ釈然としないまま、前期の最終回を見終えた次第です。